「登録できない」原因チェックリスト
Matter対応なのに登録できないとき、原因は複数考えられます。番号順に確認してみてください。
Apple Home → HomePod mini・Apple TV 4K
Google Home → Nest Hub 2nd Gen・Nest WiFi Pro
Amazon → eero(Thread搭載モデル)
TableFull というエラーコードが返されますが、Apple Home・Google Homeなどのアプリがこの理由を画面に表示してくれるとは限りません。「なぜか登録できない」という状況では、チェック7のFabric上限を疑ってみてください。
Fabric登録数の上限問題(盲点!)
every device has a maximum number of Fabrics it can join (SupportedFabrics). Hitting this limit is a surprisingly common cause of commissioning failures.">Matterの「マルチアドミン」は複数のエコシステムに同時登録できる革命的な機能ですが、各デバイスには登録できるFabric数の上限が設定されています。これが「登録できない」の意外な原因になることがあります。
Fabricの上限を定義する2つのアトリビュート
| アトリビュート名 | 意味 | 仕様上の値の範囲 |
|---|---|---|
SupportedFabrics |
そのデバイスが登録を受け付けられるFabricの最大数。製品の設計段階で決まる固定値。 | 最低5〜最大254 |
CommissionedFabrics |
現在すでに登録済みのFabric数。この値が SupportedFabrics と等しくなると新規登録が拒否される。 |
0〜SupportedFabricsの値 |
SupportedFabrics の最小値は5と定められています。ただしメーカーが製品ごとに異なる値を設定でき、安価なセンサー類は5に近い値、高スペックのハブ類は16以上に設定されることがあります。
Home
Pod
Home
Alexa
1
Apple Homeが2スロット消費する仕組み
Apple HomeにMatterデバイスをコミッショニングすると、なぜ自動的に2つのFabricスロットが使われるのか、その背景を説明します。
📊 主要エコシステム別:消費スロット数の目安
| エコシステム | 消費スロット数 | 備考 |
|---|---|---|
| 🍎 Apple Home | 2スロット | HomePodがある場合。HomePodなしの環境では1スロットの可能性あり(要確認) |
| 🔵 Google Home | 1スロット | 通常1スロット |
| 🟠 Amazon Alexa | 1スロット | 通常1スロット |
| 🟢 Samsung SmartThings | 1スロット | 通常1スロット |
| その他の自社アプリ | 1スロット | メーカーアプリ等は通常1スロット |
※ 各エコシステムの実装は変更される可能性があります。最新情報はメーカー公式情報でご確認ください。
自分のデバイスのFabric数を確認するには
残念ながら、一般ユーザーがスマートフォンアプリから「このデバイスはあと何個Fabricを登録できる」という情報を見る方法は、現時点では限られています。
SupportedFabrics(上限)と CommissionedFabrics(現在の登録数)のアトリビュートがあります。chip-toolやMatter SDKを使えばコマンドラインから読み出せます。chip-tool operationalcredentials read supported-fabrics [node-id] 0Fabric上限を超えてしまったときの対処法
Fabric登録数が上限に達してしまった場合、以下の対処法を順番に試してみてください。
Apple Home → デバイス詳細 →「アクセサリを取り外す」
Google Home → デバイス設定 →「デバイスを削除」
Amazon Alexa → デバイス → 「デバイスを削除」
複数アプリに登録するときの正しい手順
「Apple HomeとGoogle Homeの両方で同じデバイスを使いたい」——これはFabric上限の範囲内であれば可能です。正しい手順を守ることが重要です。
これをすると1つ目のアプリから削除されてしまいます。マルチアドミンでは「既存のFabricからコミッショニングウィンドウを開く」という手順が正しいやり方です。
✅ 正しい手順:Apple Home → Google Homeに追加する例
Threadデバイスが見つからない・つながらない
ThreadはWi-Fiとは異なるプロトコルのため、独自のトラブルが発生することがあります。
他のページも見てみましょう
📄 参照仕様書:Matter Specification v1.5(CSA)
解説ページ作成:Matter辞書 by ライフテックコーディネーター 織田未来